磁気刺激(rTMS)でのうつ病治療・精神科

磁気刺激(rTMS)治療

磁気刺激での治療とは

磁気刺激での治療とは

つのおクリニックは、都内でもいち早くうつ病治療に効果的な磁気刺激装置(MagPro:マグプロ)を導入いたしました。磁気発生装置はデンマーク製で、アメリカ(食品医薬品局)およびオーストラリアで承認を得ています。出力強度が強く、磁場が脳深部まで届き、水冷式で騒音が少ないため、連続での使用が可能です。
以前から電気ショックによるうつ病治療はありましたが、効果が高い分、身体へのダメージ・副作用が大きく、物忘れや痙攣が起こるという欠点がありました。
1985年、イギリスでアンソニー・ベイカー(Anthony Barker)が初めてTMS(Transcranial Magnetic Stimulation:経頭蓋磁気刺激法)を発見し、1990年代に上野照剛博士によって8の字コイルが開発され、限局した大脳皮質への刺激が可能となり、脳科学研究は飛躍的に進歩しました。

主に神経細胞の軸索を刺激することで効果を発現

TMSの原理は、瞬時的に磁場を変化させることで脳内に微弱な渦電流を発生させ(ファラデーの原理)、それが主に神経細胞の軸索を刺激することで効果を発現します。外部から電流を付加しないため、電気ショックに比べて身体へのダメージや副作用がはるかに少なく、さらに治療後もその効果が続くという特筆すべき長所があります。
薬物療法のように、抗うつ薬とその代謝物がいつまでも体内に残存して、副作用が出ることがありません。薬物療法以上の効果を、はるかに短期間で実感でき、費用も保険診療での長期に及ぶ通院と薬物療法より、はるかに廉価です。何より治療時間の大幅な短縮は、患者さまに多大な利益をもたらすと考えています。

適応症

  • うつ病
  • 躁うつ病(双極性障害)
  • PTSD(外傷後ストレス障害)
  • 強迫性障害
  • 不安(不安障害)
  • 慢性疼痛(脳卒中後疼痛、三叉神経痛、幻肢痛)
  • 線維筋痛症
  • 片頭痛
  • 耳鳴り
  • 幻聴

適応(おすすめの方)

  • 長年の薬物療法でも改善の見られない方、既存の薬物に十分に反応しない方
  • 妊娠を考えている女性患者
  • 現在、新生児に授乳中の女性患者
  • 胎児に対する薬物の影響を心配される方
  • 薬物によるインポテンツを嫌う男性患者
  • 薬物で副作用が出やすい方
  • 薬物療法を嫌う方
  • 通常のうつ病にも適応可能

禁忌

    • 刺激部位の近くに金属(人工内耳、ペースメーカー、DBS(体内刺激装置)、投薬ポンプなど)を有する患者
    • ケイレンのリスクの高いもの(てんかんの既往、頭蓋内病変の既往、睡眠不足、アルコール依存症)
    • 重篤な心疾患を有する患者

最近のrTMS(磁気刺激治療)症例報告1

うつ病、長野から毎日通院されました。
45才男性

6年間抗うつ薬で治療されていましたが、改善の見られなかった方です。
初診時、SDS65点の高点数でしたが週5回連続で合計20回TMSを受けられました。
※SDSはうつ状態の自己評価尺度で、40以上をうつ状態と判定します。
TMS終了時SDSは32点に減少し、寛解されました。
当初の沈鬱的な表情が、笑顔に変わっていました。

ポイント

出来るだけ毎日TMS施術を受け効果が減衰する前に次の効果を上乗せすることです。間をあけては意味がありません。
そうすることで神経栄養因子の遺伝子発現につながると考えられます。

最近のTMS(磁気刺激治療)症例報告2

双極性障害、ADHD
女性 30歳

初診時、強い不安、抑うつ気分、意欲喪失、外出困難を訴えて来院。十代半ばから不安定であった自覚があったそうです。
以前、某医科大学精神科で認知行動療法を受けるも、改善なし。
当初、抑うつ状態が前面に出ており、SDS 62の高度のうつ状態でしたが、
後に二相性を有することがわかり、双極性障害が主体であることが判明しました。
その後2年間、抗うつ薬、向精神薬、抗てんかん薬など、薬物精神療法を行いましたが寛解が見られず、TMS実施に移行することを決定、
この時点でのSDS 59で、ほとんど改善していないことがわかりました。
またASRS-v1.1では5/6で、ADHD的要素も強いことがわかりました。
TMS30回出来るだけ連続的に実施。
この時点で、SDS 49に減少。
まだ不十分であるため、ご本人とご主人と相談の上さらにTMS10回実施追加。
合計30回後に、SDS 36に減少、
ASRS-v1.1も3/6に低下し、ADHD症状も軽減しました。

2年間の標準治療で改善が見られなかった症例が、
延べ日数31日間のTMS治療で寛解したことになります。

表情は明るくなり、漠然とした不安感は消え意欲が増し、以前通うのが恐怖であった趣味の習い事にも元気に通われています。

最近のTMS(磁気刺激治療)症例報告3

躁うつ病 難治性うつ状態 ADHD
男性 36歳

仕事のストレスのため3年前から気分変調に気付く。
3週間の休職中に来院されました。
初診時SDS 58で、仕事のストレスがつづくためうつ病の診断のもとただちに休息をすすめ、6か月の休職をとりました。改善が見られたので復帰。
しかし仕事のストレスがつづき、2年間の薬物療法では改善が見られないためTMSの実施を決定。
このときのSDS 57で、ほとんど改善が見られていないことがわかりました。
さらに躁状態も併発していること、ASRS-v1.1 5/6でADHD要素もつよいことがわかりました。
TMS20回出来るだけ連続的に実施。
SDS 46、ASRS-v1.1 2/6になり、著明に改善しました。
SDSは40以下になっていませんが、諸々の事情からあとは薬物療法と生活改善で治療していくことになりました。

最近のTMS(磁気刺激治療)症例報告4

双極性障害
女性 40歳

2度の離婚に傷つき、9年前にうつ病を発症。
うつ状態で動けない状態がつづいていたそうです。
精神科に通院し薬物療法をおこなっていますが、明らかな改善はみられていません。
当クリニック初診時SDS 53で、DSMVから二相性を有すると診断されました。
20回TMS終了時、SDS 41となり著明に改善されましたがご本人としては更なる体感を希望され、さらに10回TMSを追加されました。
この時点でSDS 33となり問題なしと判断し、治療終了としました。
お元気になり、新たなお見合いにチャレンジされています。
お仕事は当分の間しないことにしました。

最近のTMS(磁気刺激治療)症例報告5

うつ病~躁うつ病 治療抵抗性
男性 30歳

9年前に発症。3年間心療内科で治療を受けていたが、中断。
その後4年間、何とか仕事はできていたそうです。
集中力低下、記憶力低下が強くなり、都心の某有名メンタルクリニックにて治療受けるも効果なく、当クリニック受診2週間前から休職に入っていました。
初診時SDS 56、ASRS 4/6の状態で、躁状態については明確ではありませんでした。
TMS20回実施後、SDS 42、ASRS 0/6と著明に改善するも
ご本人の体感は十分でなく、さらに実施を希望されました。
この時点でCMIで神経症的要素をみたところ、抑うつ4/6、恐怖性5/6、不適応11/12、怒り7/9、ヒステリー5/7、過敏性6/6と高得点でした。
TMSさらに20回実施後、SDS 35になりさらに改善しCMIで抑うつ性0/6、恐怖性3/6、不適応7/12、怒り4/9、ヒステリー2/7、過敏性4/6と改善しました。
躁状態を見るASRMは2/20で問題がないことが判りました。
ご本人も体感的に満足され、9年間つづいた不調が、40回のTMSで改善したことになります。

最近のTMS(磁気刺激治療)症例報告6

単極性うつ病 外国出身の方
女性 45歳

日本人男性と結婚され子宝にも恵まれ幸せな家庭を築いておられますが仕事のストレスから8年前にうつ病を発症されました。
もともと内向的で発散できない性格と自己分析されます。
入院の経験もあり、現在抗うつ薬、睡眠薬などによる標準治療を受けていますが改善が見られず、来院されました。
初診時SDS 53で、まずは休職に入られ、20回の予定でTMSを開始しました。
反応性がよい方で、10回ほどの時点で仕事に復帰したいと言われるほどになりました。
20回終了時SDS 39となり、ご本人のご希望により終了としましたがまだ不十分なところがあるので、しばらくの間1週間に1回実施することにしています。

最近のTMS(磁気刺激治療)症例報告7

躁うつ病 ADHD
女性 46歳

もともと明るく元気、活発な方ですが、ストレス耐性が弱く何かあるとすぐにダウンしてしまう性格です。
1年前にうつ病の診断を受け薬物療法を続けていますが改善が見られず休職を始められた頃に来院されました。
初診時SDS 67でうつ状態がかなり進んでいました。
一方で、気分亢揚性、多弁、観念奔逸などがもともとあり、躁うつ病と診断し直されました。
さらに、物事を順序立てるのが苦手、約束を忘れる、複雑な問題を後回しにする、
何かソワソワするなどの症状もあり、ASRS~v1.1 6/6で、ADHDを併発していることがわかりました。
一般に躁うつ病とADHDの併存はよく見られることです。
20回TMSの予定で開始ししたところ、反応性の良い方でどんどん目に見えて元気になられましたが15回目あたりに、問題が発生し、再びうつ状態が再燃しました。結局計40回の実施になりましたが、
ストレス耐性は向上し、問題が出ても、あわてなくなり、おちついた元気さを取り戻されました。
職場復帰を明日にでもと言っておられました。
終了時SDS 22
終了時ASRS~v1.1 0/6(ADHDの消失)
終了時ASRM 0/20(躁状態の消失)

最近のTMS(磁気刺激治療)症例報告8

強迫性障害
男性 17歳

受験生で通学時に不快事があり、そのことがきっかけとなり、いままでの不愉快な思い出が繰り返し思い出されるようになり勉強が手につかなくなり、うつ状態も併発していました。

一般に、強迫症とは戸締り・火の元の過度の確認、しつこい手洗いから、不快な観念の侵入的な反復的な想起そしてその不安を打ち消すための繰り返される行為(確認、祈り)が続く状態です。
本人自身も不合理を理解していることが多いですが止めることができません。
非常に時間浪費性で消耗的で、社会生活、個人生活に多大の支障を来し、薬物療法、
心理療法がうまくいかない、治療抵抗性のつよい疾患です。

彼の場合、来院時強迫状態を見るYBOCSは20、CMI強迫性項目 5/6、SDS 59で、
中等度以上の強迫性とうつ状態が見られ、治療抵抗性が予想されました。
40回のrTMS後、YBOCS 10、SDS 47に劇的に低下しました。薬物療法ではここまで来るのに数年はかかる、
あるいは強迫症状はおさまらないと考えられます。この状態でもまだ不十分で、現在rTMSを続行中です。
終了次第、またご報告します。

治療の流れ

1ご予約

ご予約

初診時 完全予約制ですが、初回は受け付け順になりお待たせすることがあります。
初診時に、問診、説明、心理テスト、場合により血液検査等を行います。
保険証をご持参ください。
病状を診断し、磁気刺激治療の適否を判定、刺激部位の選定を行います。

二回目以降は予約制になります。

2磁気刺激装置マグプロでの治療

磁気刺激装置マグプロでの治療

専用チェアーに着座後、頭部にキャップをかぶって頂き、固定します。
そのあと刺激部位の決定に入りますが、刺激部位の決定は重要な作業なので、初回時はここである程度時間を要します。

左背外側前頭前野への高頻度刺激
10Hz4秒間刺激、26秒間休息
合計3000発、所要時間37.5分

右背外側前頭前野への低頻度刺激
1Hz持続刺激 合計2400発、所要時間40分

※刺激中、終了後に、局所の疼痛、頭痛、不快感がでることがありますが、施術をかさねることで消失していきます。

副作用

聴力低下、脳波への影響、痙攣(発作は0.1%以下)、失神、局所痛、頭痛、不快感、急性精神反応など。
磁気刺激は日本で使用され始めて25年たち多くの施設で経験され、おおむね安全であるとの評価が定まっています
:磁気刺激法に関する委員会報告、臨床神経生理学30、265-271、2002。

施術頻度

週5回が理想です。
20回ごとに、心理テストで改善度をみていきます。
個人によりますが、全体で20~40回の刺激が必要です。

費用

1回  25,000円(税込)
10回一括払い 240,000円(税込)
20回一括払い 480,000円(税込
30回一括払い 720,000円(税込)

一括払いの場合、お振込み終了後に治療を開始します。

ご相談はお気軽に

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薬物精神療法・漢方から新しい
磁気刺激療法rTMSまで、幅広く対応できます。