産後うつ病は、新たな母親に降りかかる様々なプレッシャーが引き金となり発症しますが、すべての母親が必ずしもこの状態になるわけではありません。多くの人が感じる子育てのストレスを「ただの通過儀礼」と軽視することなく、産後の心の不調は脳の機能障害が根底にある「脳の病」であるとの認識が重要です。育児に伴うストレスが直接的な原因となり、脳内の神経伝達バランスが崩れることで、産後うつ病が発生します。いったん発症すると、単純なストレス解消では症状は改善されず、専門的な治療が必要となります。
産後うつ病に陥りやすい性格特性としては、「完璧主義」「高い責任感」「努力家」などが挙げられます。また、自身または家族にうつ病の既往歴がある場合や、育児への強い不安を抱えている場合には、発症リスクがさらに高まります。これらのリスクを自覚している場合には、事前に対策を講じておくことが肝心です。