症例報告21 強迫性障害、うつ病 女性 30代前半
2年前に他院心療内科でうつ病の診断を受けている方ですが、高校生のころから強迫性がみられ、薬物療法は無効だったようです。強い気分の落ち込み、希死念慮、不安があり、また歩いていて人に危害を加えてしまうのではないかという強迫思考がみられました。さらに戸締り、火の不始末の確認などの強迫行為がやめられませんでした。
上表から、重度の強迫性と強いうつ状態であることがわかりました。外見上は明るい方なので躁的要素があるかと考えられましたが、心理テスト上は否定されました。磁気治療開始後、効果発現は上下がみられ、集中力が上がったかと思うと、加害恐怖が憎悪したりしましたが、16回目くらいからやっと安定して改善していきました。20回終了の時点で、強いうつ状態は完全に消失し、強迫性も完全になくなっています。しかし今までの病歴が長いことから、1~2週に1回の維持療法を行っています。現在国家資格を目指して頑張っておられます。