軽度認知障害(MCI)は認知症ではありませんが健康な状態でもありません。
認知症の予備軍とみなされ放置すれば、50%が認知症に移行します。
米国Mayo Clinicが提唱したMCIの定義は
① 本人または家族からの物忘れの訴えがある
② 加齢だけでは説明できない記憶障害がある
③ 日常生活は自立している
④ 全般的な認知機能は正常
⑤ 認知症は認めない


日常生活はこなしているが年齢の割に物忘れがつよいということになります。
MCIを有する人の10~15%がその後1年間で認知症(アルツハイマー病が最多)に移行すると報告されています。
したがって、早期発見が重要になってきます。

アルツハイマー病では、アミロイドβペプチドが凝集して脳に沈着し神経毒性を発揮して脳細胞の委縮・変性をおこすとおこすと考えられています。
血液中のApoE蛋白は、アミロイドβペプチドの凝集を排除します。
血液中のApoA1蛋白は、アミロイドβペプチドと結合してその凝集と毒性を排除します。
血液中のApoJ蛋白は、アミロイドβペプチドのミクログリアによる排除を促進します。

MCI血液検査では、上記のApoA1、ApoE蛋白、ApoJ蛋白の3種類を測定し、同時に動脈硬化の危険因子であるブドウ糖、HgA1c、HDLコレステロールも測定し全体的なMCIの危険度調べます。

さらに、アルツハイマー病や高齢者認知機能低下に関与する遺伝子をしらべます。
apoEは上記のようにアミロイドβペプチドを排除しますが、それをコードするのがapoE遺伝子です。
遺伝子型は、2、3、4型があり、このうちapoE4を多くもつほどアルツハイマー病発症リスクが高まると言われています。

現在のところ、MCIの根本治療はありません。
生活習慣、食事、運動により認知症への移行を阻止していくべきです。
また糖尿病、高血圧、動脈硬化など基礎疾患の治療が重要です。
さらに積極的に、脳栄養因子の摂取がすすめられます。

当院でも下記の検査が可能ですので、心配な方はお気軽にご連絡・ご相談ください。
MCI検査     21,600円(税込)
apoE遺伝子検査 17,280円(税込)

TEL : 0120-570-442 (携帯・PHSからもOKです!)

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