今までうつ病と診断されていた患者さんでも、じつは躁うつ病(双極Ⅱ型)であった可能性が大きいことがだんだんわかってきました。
医学的には、うつ病とは単極性でつねにうつ病相のみがみられるものを指します。
躁うつ病(Ⅱ型)とは、うつ相と躁相のふたつの極があるものですが、病相の時間的長さではうつ病相が93%、躁病相は2%、残りは混合状態です。
これが躁うつ病の診断を困難にしている理由です。

躁状態もそれほで激しいものではないので、患者さんは一過性によくなった程度に考えあまり意識せず、医師にも申告しないのが実情で、診断がますます困難になります。

うつ状態がつづく中で、注意散漫、思考混乱、易怒性、焦燥、買い物衝動などの躁/軽躁状態が1週間以上つづく場合は、躁うつ病の可能性がたかくなります。


問題になるのは、うつ病と躁うつ病では治療法が異なることです。
うつ病では抗うつ薬が主体になりますが、うつ病相の躁うつ病患者に長期間抗うつ薬を投与し続けると、躁転(急に躁状態になること)、急速交代化、activation症候群、混合状態をひきおこし、病相不安定化を招きます.躁うつ病では気分安定薬が主体になります。

双極Ⅰ型では、躁状態が病相期間の20%を占めるようになり、躁状態の程度も激しくなります。

いずれにしても、早期に鑑別診断を行い、適切な治療を開始することが重要になります。

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