国際磁気刺激治療シンポジウムが東大で開催され参加したので、ご報告します。

内容は:
痛み
パーキンソン病
新技術
リハビリテーション
うつ病

で構成されていました。

痛み(慢性疼痛、線維筋痛症)
rTMSは、急性炎症性疼痛よりも、慢性で神経原性の疼痛に有効であることが報告されました。
脳卒中後疼痛は難治性ですが、61%の患者にrTMSが有効であることが示されました。

パーキンソン病
同病の運動緩慢、震戦、抗パ剤副作用の異常運動に有効であることが示されました。
手の運動機能および歩行の改善が見られた。

新技術
上野照剛博士が発明した8の字コイルをさらに発展させたもの、より効率的な刺激法など
専門性が高いので省略します。

リハビリテーション
rTMSは、大脳皮質の興奮性を替えることで、運動機能を改善すること明かなっています。
rTMS実施中に、運動トレーニングを同時に行うことがより効果的です。

うつ病
うつ病には、背外側前頭前野、前帯状回皮質、前眼窩皮質、扁桃体などの機能異常が関与していると
考えられています。とくに皮質-大脳辺縁系の調節障害仮説では、前頭前野の低活動性と辺縁系の過活動が
想定されています。tTMSにより、それぞれの部位の血流量を増加させたり低下させることが出来、
rTMS効果発現につながっていると考えられます。


以上ですが、実際の臨床に役立てることができる報告が多々あり、当クリニックに導入する予定です。
今後ともHP、ブログのフォローをお願いします。

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