うつ病では前頭前野部に機能低下した部位が2か所観察されています。
この部位で磁場をon-off(磁場の変化)することで、ファラデーの原理により微弱な渦電流が生じます。
この電流が神経細胞のaxonを刺激し、神経細胞体の活性化、シナプス伝達の賦活化をおこします。
シナプス伝達の促進によりおそらくは神経成長因子のシナプス部からの取り込みが増え、神経細胞自体の機能が回復します(まだ仮説)。
同時にその局所の血液循環も増え、神経回復への相乗効果をおこすと考えられます。
これが、磁気効果の分子レベルでのメカニズムです。

磁気刺激の優れた点は、磁気発生装置の電源をoffにすれば、後に何も残らないことです。
薬物の様に、hangoverしたり、肝機能障害をおこすことはありません。
一番多い副作用は、刺激時の局所の痛みです。しかしこれは3回目ぐらいで消失します。
また効果発現まで3週間ほどかかるのが難点かも知れません。

実際については、磁気刺激(rTMS)でのうつ病治療をご覧ください。

つのおクリニック